目的地はもうすぐそこ。2車線を突っ切って路肩につけてもらえば、970円で済みそうだ! そう思ったらまったく車の流れが止まらない。できればこの中央分離帯で降ろしてもらいたいところですが、ここは横断禁止ゾーン。1000円札でお釣りがくると思ったら、「もうすぐメーター上がるからね」を意味する3本の線が出てくる。あぁ、1050円になってしまう……。そして、さらに車の流れは途切れず、あまつさえ、突然車が路肩に停車し、停まる場所がなくなった! またおぞましい3本の線が出て、とうとう金額は1130円に。以前だったら1000円で済む距離だったのですが、東京の「渋滞」は結局タクシー代を高くしてしまうのでした。
時間短縮のための素晴らしき提案
そういった意味で、よっぽど近い場所ではない限り、タクシー料金は高くなったと実感しています。そして、ここで重要なのが「時間」だと言いましたが、料金改定後、一人のタクシー運転手の提案は素晴らしかったです。
代々木公園から神保町に行こうとタクシーを停めました。お昼の12時の約束だったのですが、タクシーを拾った時刻はなんと11時42分。通常神保町までは30分ほどかかります。地下鉄を使うと37分ほどかかります。こりゃ、絶対に遅刻だ……と思いつつ運転手に行き先を告げました。私が急いでいることを察したのでしょうか。運転手はこう提案します。
「お客さん、神保町でしたら、高速使った方が圧倒的に速いし、値段も安いと思いますよ。代々木から乗って代官町で降りればすぐです」