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“心安らかな最期”のための自宅リフォームで業者任せの改修が招いた悲劇 「浴槽は肩までつかれない」「スロープの幅が車いすよりも狭く通れない」

失敗しないための「終の棲家作り」注目ポイント

失敗しないための「終の棲家作り」注目ポイント

自宅を終の棲家にすることだけに固執しないことが大切

 シニア世代のリフォームでBさんと似た事例は少なくないと太田さんは話す。

「老後を想定してリフォームしても、何が起きるかはわかりません。実際に“年を取ったら必要になるだろう”と自宅に手すりをたくさんつけた男性がいました。しかしこの男性は晩年に脳梗塞を患って、手すりがある方向にまひが出て家の中を歩きづらくなり、結局、手すりをすべて撤去しなければならなくなった。

 死ぬまで自宅に住み続けようと改修しても、要介護が急激に進んで家で暮らせなくなり、リフォーム代が無駄になる恐れもある。だから自宅を終の棲家にすることだけに固執せず、転倒して寝たきりになった場合はどう対処するかなど、将来の自分を具体的にイメージして、その都度どこにどんな状態で住むのが最適であるかをフラットに考えるべきでしょう」(太田さん)

 自分のため、残された大切な人のため──よかれと思って進めてきた「最期の準備」で立つ鳥跡を濁すことがないよう、ゆっくり、しかし着実な方法で「その日」に向けて歩き出そう。

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※女性セブン2024年10月24・31日号

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