葬儀や墓は、家族や知人とのつながりを示すものであり、効率化を求めることが正解とは限らない。埼玉県在住の主婦・Aさん(78才・仮名)が後悔を口にする。
「数年前に夫が亡くなり、私も終活にとりかかりました。いちばん苦労したのはお墓です。子供たちの負担になってはいけないと、お寺と相談して墓じまいをしました。ところがそれを伝えたら、『年に1回でもお墓参りすることでお父さんを偲べたのに、ひどい』と非難囂々。墓じまいにかかった費用も額が大きすぎるとお寺にクレームを言ったりして、お寺との関係も険悪になってしまいました」
自分のため、残された大切な人のため──よかれと思って進めてきた「最期の準備」で立つ鳥跡を濁すことがないよう、ゆっくり、しかし着実な方法で「その日」に向けて歩き出そう。
※女性セブン2024年10月24・31日号