2003年度は健康食品販売業の斉藤一人が1997年度に続いて2度目のトップに返り咲いた(同11億4849万円)。2004年度は「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング社長の柳井正が3位と初めてベスト10入り(同10億8393万円)。フリースなど格安商品がヒットし、「デフレの申し子」などと呼ばれた。だが、同年にそれ以上に話題を集めたのはタワー投資顧問運用部長の清原達郎が1位になったことだった(同36億9238万円)。サラリーマン(給与所得者)で初めて長者番付のトップになったからである。
「ヘッジファンドを運用するファンドマネージャーという肩書きではありますが、実質的には共同オーナーだと聞いています。ITバブル期に新規上場した小型株の中から成長が見込めると判断した銘柄に投資し、それが当たって驚異的な運用実績を上げた。その結果、莫大な成功報酬を手にして長者番付の1位に登りつめた。まさにITバブルの寵児といえます」(マーケットアナリスト・平野憲一氏)
(文中敬称略)