住まい・不動産

団塊世代の悲劇 「遠距離通勤マイホーム神話」のなれの果て

 生涯賃金で比較すれば5歳上と団塊ではほぼ同程度ではあるが、50代といえば住宅ローンもまだ完済していないはずで、人によっては子供の大学費用を捻出しなければならない時期だ。そのころにぐんぐん給料が下がっていくというのは、非常に辛い状況だったはずである。

 昭和23年生まれの元会社員(68歳)は、下の世代より恵まれているという批判に対して、こう反論する。

「オレたちの時代は60歳定年だったが、今は65歳まで伸びている。60歳を過ぎれば減額されるにしても、5年も収入が保証される。定年して会社を追い出された後、バイトで食いつないだオレたちより恵まれているよ」

古くなった家にしがみつくしかない

 都心から郊外に追いやられてきたのも団塊世代だ。

 財団法人ハイライフ研究所の調査から、団塊世代の人口移動を見ると、昭和40年代(団塊15~19歳)に東京大都市圏で団塊人口が膨れ上がっている。昭和40年には東京で47.3%増、神奈川で37.6%増で、さらに昭和45年には埼玉、千葉でも団塊世代が増加し、首都圏には全国の団塊世代(20~24歳)の29%が集中している。

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