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プロ野球「給料ドロボー」ランキング

高額年俸軍団・ソフトバンクの選手は“年俸に見合った働き”をできたのか? 「1イニングあたり2608万円」のオスナを筆頭に球団の“高コスト体質”が露呈

4年ぶりにパ・リーグを制覇したソフトバンク選手の年俸に注目(時事通信フォト)

4年ぶりにパ・リーグを制覇したソフトバンク選手の年俸に注目(時事通信フォト)

 日本シリーズが終わり、ストーブリーグの季節に投入したプロ野球。今季を振り返って、巨額の年俸をもらいながらそれに見合う活躍をしなかった選手は誰なのか――本誌・週刊ポスト(11月8日発売号)では、『データ・ボール』などの著書があるライターの広尾晃氏の協力のもと、一軍登板した投手348人と一軍出場のあった野手319人の年俸(推定、以下同)と成績からそれぞれ“コスパ”をランキング化している。では、平均年俸で12球団1位のソフトバンク選手たちはどうだったのか。

 投手では「登板1イニングあたりの年俸」でコスパを計算したが、一軍出場のあった選手のなかでワースト1位は今年引退した中日の田島慎二(34)で、1イニングあたり1億501万円。引退試合で打者1人に投げただけだったため、数字が押し上げられた。ただ、年俸1億円以上で一軍での出場がなかった投手を見ると、年俸1億8000円のロッテのフェルナンデス(27)、そして年俸1億5000万円のソフトバンクの武田翔太(31)がいる。

オスナの1イニングは2608万円

 ソフトバンクでは、NPB史上歴代最高年俸の10億円を手にしているオスナ(29)がワースト6位に入った。広尾氏が解説する。

「2年連続防御率0点台を記録したソフトバンクの絶対的守護神。昨年オフに退団の噂が出ましたが、出来高を含めて4年総額40億円の大型契約で残留しました。ただ、今季は0勝3敗24セーブ、防御率3.76という成績。ストッパーとして登板38イニングにとどまり、0億円の年俸に見合う活躍はできなかった」

 オスナのコスパは1イニングあたり2608万円。全投手348人のなかで最もコスパの良かった巨人の井上温人(23)の同6万6000円と比較すると約400倍の開きがある。ソフトバンクでは14勝をあげてリーグ優勝に貢献した有原航平(32)も、5億円という高額年俸のために1イニングあたり273万7000円で91位。高コスト体質が窺える。

柳田の1安打は1075万円5000円

 打者では「1安打あたりの年俸」を算出した。ソフトバンクの野手でワースト10位にランクしたのは嶺井博希(33)で、7位となる1安打あたり2500万円。続いて、年俸7000万円のダウンズ(26、同1166万7000円=17位)、年俸5億7000万円の柳田悠岐(36、同1075万5000円=22位)らの数字が目立った。

「多少良い成績を残していてもソフトバンクのように大盤振る舞いしていると、あっという間にワースト上位に来てしまいます。一方、日本ハムのように現役ドラフト選手を上手く育てながら、良いコストパフォーマンスを出している球団もある。必ずしもお金をかけることがいいことなのか、考えさせられるランキングです」(広尾氏)

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