一般ユーザーが車の安全性能を比較するのは難しいが、その手がかりとなる重要なデータが存在する。国土交通省と同省所管の独立行政法人NASVA(自動車事故対策機構)が実施する「自動車安全性能評価」だ。そのデータをもとに、調査年度ごとに総合評価の高い順にランキング化した。このランキングを見れば安全性が高い車が分かる一方で、安全性に課題がある車も浮き彫りになる。各社に見解を問うた。【前後編の後編】
軽自動車の評価
サイズ制限があり、車体の軽い軽自動車は、普通車と同じ条件で行なわれるNASVAの衝突試験をすれば不利な結果になりがちだ。2023年度のタント(ダイハツ)は衝突安全性能でBランク、2022年度のアルト、ワゴンRスマイル(いずれもスズキ)、キャロル(マツダ)は衝突安全性能、予防安全性能ともにBランクとなり、総合評価は四つ星だった。以下は、この評価についての各社の回答だ。
「自社の車両の市場での事故実態を調査するとともに、NASVAの安全性能評価も安全性指標の一つとして活用しながら車両開発、技術開発に取り組んでまいります」(ダイハツ工業株式会社広報室)
「今後もNASVAによる評価やお客様からのお声を聞かせていただき、より安全な車づくりに努めてまいります」(スズキ株式会社広報部)
「評価内容を真摯に受け止め、より高い安全性を確保すべく改善に努めて参ります」(マツダ株式会社コーポレートコミュニケーション本部)