「あくまで一般論ですが、一部上場企業のほうが銀行からの信頼が大きくなるので融資が受けやすい。知名度が高くなるので、営業部隊が契約を取りやすくなる。採用の際にも優秀な人材が集まりやすい。
社員の立場としても、やはり信用力があるので、不動産賃貸物件が借りやすい。金融機関へのローン申請などが通りやすい。転職する場合にも有利で、特に中小企業などでは採用即管理職で迎えられるケースも少なくありません。
さらにはこれはプライベートの話ですが、合コンでも“格付け”が上がる(笑い)。それぐらい、世間的に『1部上場企業』と2部の差はあるんです」
婚活パーティーでも、「1部上場企業の男性限定」と謳われるものがある。1部に上場した企業が、派手なパーティーを開いたり、記念品をバラ撒いたりする背景には、その“価値”を実感しているからこそだろう。
東芝は今後、これまで当たり前のように享受してきた「1部上場」の有り難みを感じることになるのだろうか。経済ジャーナリストの磯山友幸氏はこう言う。