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ビジネス

【もったいないバナナ】スターバックスが“規格外バナナ”を使ったメニューを展開するのは「現代のビジネス戦略として理想的」と評価される理由

「もったいないバナナ」キャンペーンで展開されたメニュー「バナナブリュレフラペチーノ」(公式Xより)

「もったいないバナナ」キャンペーンで展開されたメニュー「バナナブリュレフラペチーノ」(公式Xより)

規格外バナナは市場では安く仕入れることができる

 食べ物を無駄にしない先進的な取り組みではあるが、実は以前から、規格外の食べ物は、そのままの形で売られることはなくても、別の方法で使われるケースは少なくない。たとえば2019年にオーストラリアの研究機関CSIROが発表した研究によると、規格外の野菜から栄養たっぷりの食品を作る技術が開発されている。ブロッコリーやニンジンから健康に良い成分を取り出したり、発酵させて栄養価を高めたりする方法が見つかっている。

 他にも、かつてコンビニで売れ残った弁当を値引きせずに廃棄しているとして大きな批判を受けたことがあるが、実際には店頭から消えた食品は、飼料などで再利用されていた。それでも食品ロス問題などとして、小泉進次郎衆議院議員らが大きく取り上げたことは記憶に新しい。

 規格外のバナナも、たしかに高級スーパーには並べられないのかもしれないが、ジュースなどに加工することもできたはずだ。

 実際に市場で取引されている金額をみていくと、規格外のバナナは普通のバナナより40~50%も安く仕入れることができる場合もあるようだ。となると、スターバックスは、安く手に入れたバナナを使って高い値段で商品を売ることで、通常商品以上の利益を得ている可能性もあるかもしれない。

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