金利0.25%上昇で「住宅ローンの月額負担」はこれだけアップ
金利上昇により月々の返済額は増加する。元本3000万円で35年ローンの場合、変動金利が0.5%から0.75%に引き上げられると、月々の返済額は3360円増える。元本が5000万円なら毎月5600円の負担増だ(別掲図)。植田総裁は会見でさらなる利上げについて「予断を持たず適切に判断する」と述べたが、この流れは続くと見られている。
「今後も日銀の追加利上げに伴って住宅ローンの変動金利は段階的に引き上げられ、年末には0.85~1.2%、来年末には1.1~1.7%といった水準まで上昇するのではないか」
とりわけ、夫婦それぞれがローンを組んで借入額を増やす「ペアローン」の利用者は影響が大きい。
「もし、身の丈以上の高額な物件のローンを夫婦で組んでいた場合、金利上昇で返済が滞ると、最悪の場合、マイホームを手放さなくてはならない事態が考えられます。夫婦共働きを続け、収入アップを目指す努力が必須になります」
では、どういった対策が考えられるのか。借り換えが“必要な人”と“必要でない人”の境界線はどこにあるのか。後編記事では、残債額と残り支払期間をもとにシミュレーションしながら解説する。
※週刊ポスト2025年2月14・21日号