主要なインデックスファンドの信託報酬について、他社よりも常に低くするという。つまり、他社が引き下げたら、追随してさらに引き下げる、ということである。何やら家電の販売を連想させるが、その大胆な発想は評価できる。
信託報酬は保有期間中にずっとかかる手数料で、投資信託のコストの中ではもっとも大きな負担となるもの。こうした動きがさらなる引き下げ競争につながるのか、注目したい。なお、eMAXISの新シリーズ『eMAXIS Slim』は、2月末から4本のラインナップでスタートしている。
よく、インデックスファンドについては、市場平均を上回るパフォーマンスを目指すアクティブファンドとどちらが有利か、という議論があるが、こと海外株式に投資するファンドの場合、インデックファンドを上回る運用成績を出すアクティブファンドは、見当たらないのが現状だ(国内株式にはかなりある)。
保有するポートフォリオが国内株式に偏っている人は、昨今の信託報酬引き下げの動きが、海外株式のインデックスファンドに投資するいいタイミングになるのではないか。
※マネーポスト2017年春号