その時期にはフランス総選挙もある。今年上半期において最も米ドル建ての金価格が高値を出しやすいタイミングは、政治的要因やインドの実需の買い動向が重なる5月になるのではないか。
日本国内の円建て金価格は米ドル/円相場の影響を受ける。このため、米ドル建て金価格の動きとは対照的に、国内金価格はここ数年あまり動いていない。
税抜きで1グラム=4200~4400円程度で滞留しており、金融資産の「保険」となる避難資産として金購入を検討してもよい水準といえる。金現物を持つことにこだわらないなら、コストが比較的安く、小口から買えて使い勝手がよい金ETF(上場投資信託)が向いている。
今後、日米通商交渉の絡みで、トランプ政権から円高圧力がかかる可能性もある。円高に進み、為替要因で国内金価格が下がった場合、日本人にとっては割安で金を買うのによいタイミングとなるだろう。
※マネーポスト2017年春号