先祖代々のお金持ち一族がいる一方で、最近では一代で資産を築き上げる「新富裕層」も続々と登場している。彼らの資産運用は、短期的な相場の上げ下げは気にもとめず、もっと長い目で見た「景気循環」を重視している。相場が下がった時に、一気に仕込む投資スタイルだ。
では、庶民はどうすればお金持ちの仲間入りをすることができるのか? これまで多くの資産家たちの家計相談を受けてきた「家計の見直し相談センター」の藤川太氏が、少ない資金でコツコツと資産を殖やす方法について解説する。
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私の知る富裕層のなかには、ごく普通のサラリーマンからお金持ちになった人ももちろんいます。さすがに給料だけでの達成は難しく、投資での成功が必須条件となりますが、たとえ少ない金額であってもコツコツ積み立てることで財産を築くことは十分可能なのです。
年収700万円ほどのサラリーマンながら、10年間で3000万円以上を貯めたCさん(50代)のケースです。Cさんは毎月の給料から一定額を国際分散投資するバランス型投信にひたすら積み立てました。
心がけていたのは、投資先を自ら選ぶことではなく、購入タイミングを計ることだけ。