*08:42JST 内需系に資金がシフトしやすい需給状況
19日の日本株市場は、こう着ながら底堅さが意識される相場展開になりそうだ。18日の米国市場は、NYダウが10ドル高、ナスダックは14ポイント高だった。米国とロシアがウクライナを巡る高官レベルの協議を開催したことを受け、停戦期待から買いが先行した。ただし、米長期金利の上昇に加え、住宅市場指数が予想以上に悪化、さらに貿易摩擦懸念がくすぶるなかで軟化した。シカゴ日経225先物は大阪比10円高の39300円。円相場は1ドル=152円00銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まることになりそうだ。米国ではインテルが大幅高となるなど、半導体株の一角が買われており、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさ株への支援材料になるかが注目されそうだ。祝日明けの米国市場は一進一退の展開のなか、日経225先物はナイトセッションで小動きだった。ただ、25日線接近では底堅さがみられていたこともあり、弱含む局面においての押し目買い意欲は強そうである。
ウクライナの停戦期待から売り仕掛け的な動きは限られそうだが、一方で、ロシアは米国との協議の前日にウクライナに対して大規模な攻撃を行っており、停戦期待からの買いは限られそうである。また、トランプ関税については、米国が輸入する自動車に課す税率が25%程度になるとの見通しを示しており、輸出関連株への物色を手控えさせそうである。為替市場では円高傾向が続くなか、内需系に資金がシフトしやすい需給状況になりそうだ。
また、国内では日銀の早期利上げ観測が警戒されているほか、大規模な保有ETF
(上場投資信託)の放出への思惑が高まる可能性もあるなか、積極的な上値追いの展開は期待しづらい。立憲民主党はETFを活用し、分配金を次世代支援に充てるよう求めている。ETF活用案の機運が高まってくるようだと、売り圧力が警戒されてくる可能性もある。
昨日の日経平均株価は一時39500円を回復する場面もみられたが、ボリンジャーバンドの+1σが抵抗線として機能していた。本日も25日線と+1σとのレンジが意識されそうである。物色としては決算発表が一巡したことから手掛かり材料に欠けるため、個別に材料の出ている銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きになりそうである。
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