閉じる ×
大竹聡の「昼酒御免!」

【昼酒御免!】「なぜ14時開店?」銀座のバーのマスターが明かすその理由 名物「前割り」で昼下がりのカクテルタイムを満喫

午後の早い時間にはジンが合う

窓の向こうはまだ明るい。なんと言っても午後2時だ

窓の向こうはまだ明るい。なんと言っても午後2時だ

 2月某日の午後2時過ぎ。まだ先客のない店の、カウンターの中央に席をとった私は、ジンフィズを頼んだ。

「甘みには、銀座でとれるハチミツを使いますか、普通の砂糖にしますか」

 もっともクラシカルなジンフィズがほしかった私は、普通の砂糖でつくってもらった。ほんのり甘く、ジンも香り、ソーダの泡が爽快な、何とも言えず、おいしい1杯が供された。

 これだけのために来たと言ってもいい。そんな気分でいるところに、飲み友ケンちゃんが駆け付けて、この店の名物のひとつ、「前割り」を注文した。ウイスキーをミネラルウォーターで割り、5日から14日ほど馴染ませておいたもの。ボトルごと冷やしてあるから、氷なしでいただく、独特の水割り、ということになる。この日は、タリスカーとバルヴェニーという2本のシングルモルトが用意されていて、私はケンちゃんに、まずは口当たりの柔らかいバルヴェニーをおすすめした。

「ああ、これ、うまい、軽いし、すぐ飲めちゃいますね」

 ケンちゃん、ひと口飲んで、相好を崩した。わかる、わかる。この前割り、うまいんだ。

 この店が初めてという人を、何人かお連れしたけれど、みなさん一様に、前割りに感動し、あっという間に1杯を飲み干す。どうやらケンちゃんもそんな感じなので、私も最初のジンフィズをさっさと片づけて、ギムレットを頼んだ。午後、早い時間帯に、ジンはよく合うような気がしている。

ジンフィズの次はギムレット

ジンフィズの次はギムレット

名店で磨いた技術が光るギムレット

名店で磨いた技術が光るギムレット

次のページ:昼飲みの客層もさまざま

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。