藤野英人氏が、フジ・メディアHD株の保有目的を明かす
元タレント・中居正広氏の女性トラブルに端を発した騒動渦中のフジ・メディア・ホールディングス(HD)株を新たに5%超保有するファンドが2月7日に登場した。
レオス・キャピタルワークス──。同社は日本発の投資信託として評価の高い「ひふみ投信」をはじめ「ひふみ」シリーズの運用会社である。その創業者で社長を務めるのが藤野英人氏だ。
藤野氏は国内外の運用会社で豊富な経験を持つ「伝説のファンドマネージャー」として知られる。今年2月、兼務していたCIO(最高投資責任者)の職を離れ、社長兼ひふみシリーズの運用責任者として「より現場に近い運用に専念する」という。
2008年に運用開始した「ひふみ投信」は、詳細な企業分析に基づく独自の視点で国内外の企業に投資する「アクティブ型」ファンド。設定来の運用成績は630%(7.3倍)超に上る。火中の栗を拾うフジ・メディアHD株の保有目的について、藤野氏は「純投資(純粋な投資)」だと説明する。
「フジテレビに最悪の事態が起こったことは、大きな変革の機会と見ました。コンテンツにはまだまだ価値があり、地上波にこだわらず、ネット配信なども活用していけば成長の余地は大きい。今後10年で株価が3倍くらいになると期待して、純投資に踏み切りました」
フジ・メディアHDの株価はレオスが買い入れた前後に急上昇したが、その後は落ち着きを見せている。はたして藤野氏の思惑通り、長期的な株価上昇があるのか、市場の注目度は高い。
フジ・メディアHD以外に藤野氏は具体的にどういったテーマやセクターに注目しているのか。マネーポストWEBの関連記事《【藤野英人氏が「ひふみ投信」組み入れの注目10銘柄を解説】大きなテーマは「ジャパンバリュー」エンタメや食などの分野に期待、独自IPを持つ企業にも注目》では、藤野氏が運用責任者を務める「ひふみ投信」の組み入れ上位銘柄をもとに解説している。
※週刊ポスト2025年3月21日号