*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は伸び悩みか、ドル買戻し継続も米減速に警戒
14日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。今週半ばまでドルへの売りが続き、反動による買戻しが続く見通し。ただ、米経済指標で先行き不透明感が示されれば、株安を通じて値を下げる場面もありそうだ。
ロシアがウクライナ停戦合意案の受け入れを拒否し、前日の取引ではユーロ売り先行。一方、この日発表された米国の生産者物価指数(PPI)でインフレ圧力の低下が示されたが、米トランプ政権が欧州連合(EU)に対し一部酒類の関税撤廃を条件とした摩擦が新たに生じ、経済への影響を懸念したドル売りに振れた。ユーロ・ドルは1.08ドル台で持ち直し、ドル・円は147円半ばに軟化した。本日アジア市場は日本株高で円売りがドルを押し上げた。
この後の海外市場は米国を中心とした貿易摩擦の行方が注目される。今晩発表の米ミシガン大学消費者信頼感指数は前回を下回ると予想され、景気減速懸念を一段と強める要因になりやすい。今週発表された経済指標でインフレ率低下は鮮明だが、通商摩擦の激化は物価押し上げ要因となり、スタグフレーションを警戒したドル売りに振れやすい。NY株式市場が弱気なら円買いを後押ししよう。米高関税政策により全般的にドル買い基調は維持されるものの、短期的に下押しされる展開とみる。
【今日の欧米市場の予定】
・23:00 米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報:(予想:63.8、2月:64.7)
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