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【注目トピックス 日本株】サンマルクHD Research Memo(4):「生麺専門鎌倉パスタ」と「サンマルクカフェ」が主力(1)

*14:04JST サンマルクHD Research Memo(4):「生麺専門鎌倉パスタ」と「サンマルクカフェ」が主力(1)
■事業概要

2. 主力業態・ブランドと特徴・強み
(1) レストラン事業
サンマルクホールディングス<3395>の創業の業態である「ベーカリーレストラン・サンマルク」は、“焼き立てパン食べ放題”やホテル並みのホスピタリティといった付加価値を付けることで、競合するファミリーレストラン等との違いを明確にしている。「ベーカリーレストラン・バケット」は、フレンチカジュアルをベースにした料理と、店内の専用オーブンで焼き上げたこだわりの焼き立てパンを楽しめるベーカリーレストランである。「ベーカリーレストラン・サンマルク」は主にロードサイド・SC(ショッピングセンター)型立地、「ベーカリーレストラン・バケット」は主にSC型立地で展開している。

現在の主力業態となっている「生麺専門鎌倉パスタ」は、注文を受けてから生麺を茹で上げるスパゲッティ専門店である。来店客がゆっくりと食事を楽しめるように「和」を基調にした落ち着きあるシックな空間にしている。SC・駅ビル・駅前商店街・商業ビルのインショップなど幅広い立地で展開している。

また同社は「生麺専門鎌倉パスタ」をパスタ業態のチェーン展開におけるリーディングブランドと位置付けて、派生業態の開発・出店も強化している。派生業態である「おだしもん」は、店内で仕込む「お出汁」をベースとしたパスタと和スイーツをメインとして提供する“お出汁のパスタとあまいもん”という、新しいコンセプトのカフェレストランである。「生麺専門鎌倉パスタ」と比較して女性顧客が多く、10~15%程度高い客単価に加え、喫茶需要によりアイドルタイムである14時~17時の売上構成比が相対的に高いことや、喫茶立地への出店が可能などの特徴もある。同じく派生業態の「てっぱんのスパゲッティ」は、並盛300gの“がっつり系スパゲッティ”や、名物となっている“1枚ベーコンスパ”など20種類以上のラインナップ、パンチの効いた味付けを特徴とするほか、小規模店舗(25坪程度)での出店が可能、早い提供時間と安い価格帯でフードホールタイプへの出店が可能、テイクアウトやデリバリーの比率が高く少席数をカバー可能という特徴も備えている。

「神戸元町ドリア」は“世界に1つしかないドリア専門店”として、30種類以上のドリア、焼きオムドリア、グラタンなどを提供している。毎朝店内で仕込むオリジナルドリアライスと各種ソースの相性にこだわり、火にかけたままの状態で商品を提供している。主にSC型立地で展開している。中華業態の「台湾小籠包」は店内で手包みした自家製小籠包をメインに、点心メニューが特徴の中華料理店である。「すし処函館市場」は北の国の新鮮なネタを、人肌握りで提供している。

(2) 喫茶事業
喫茶事業の主力の「サンマルクカフェ」は、レストラン業態で深めた品質を中心に据え、代表的なメニュー「チョコクロ」を主力とするベーカリーカフェである。高価格帯の「プレミアムチョコクロ」シリーズが大ヒット商品となり、2024年3月に山梨銘菓「桔梗信玄餅」とのコラボレーションで販売した「プレミアムチョコクロ 桔梗信玄餅~黒糖入り生地&黒みつきな粉もち~」は、同シリーズ史上最高の売上高を達成(2024年3月末時点)した。SC・駅ビル・駅前商店街・商業ビルのインショップなど幅広い立地で展開し、セルフレジ導入などにより店舗オペレーション効率化を推進している。

「倉式珈琲店」は、厳選したコーヒー豆をサイフォンで1杯ずつ抽出して提供するフルサービスの本格的珈琲店である。和のテイストを大切にしたスイーツやバラエティ豊富な軽食も提供している。なお「倉式珈琲店」イオンタウン周南久米店の女性サイフォニストが、2024年10月に行われたジャパンサイフォニストチャンピオンシップ決勝大会で3位に入賞した。

2022年12月に子会社化したLa Madrague(非連結子会社)は、関西エリアにおいて「喫茶マドラグ」を直営店で展開している。食べログ百名店に選ばれるなど、京都を代表する喫茶店ブランドとなっている。

(3) 牛かつ業態
同社は2024年11月に、牛カツ「京都勝牛」を展開するジーホールディングスグループを子会社化(取得価額11,200百万円)、2024年12月に「牛かつもと村」を展開するB級グルメ研究所グループを子会社化(取得価額10,500百万円)し、牛かつ市場へ参入した。牛かつ市場における市場シェアは牛カツ「京都勝牛」が1位、「牛かつもと村」が2位であり、同市場でチェーン展開しているのは実質的に牛カツ「京都勝牛」と「牛かつもと村」だけである。同社は牛かつ市場のリーディングカンパニー2社を子会社化し、圧倒的な市場シェアを獲得したことになる。

ジーホールディングスグループは2024年7月期末時点で、牛カツ「京都勝牛」75店舗(国内直営48店舗、国内FC12店舗、海外FC15店舗)を中心に、カフェ業態「NICK STOCK」12店舗(国内直営8店舗、国内FC4店舗)、韓国料理業態「ベジテジや」17店舗(国内直営7店舗、国内FC4店舗、海外FC6店舗)も展開している。牛カツ「京都勝牛」の海外FCの内訳は韓国1店舗、台湾8店舗、香港2店舗、タイ2店舗、インドネシア1店舗、カナダ1店舗である。2024年7月期のグループ売上高は9,223百万円、営業利益は1,227百万円、EBITDAは1,464百万円だった。牛カツ「京都勝牛」は回転率が高く比較的小規模な店舗でも営業できるため、営業利益率は10%以上と高利益率である。

B級グルメ研究所グループは2024年6月期末時点で、「牛かつもと村」30店舗(国内直営28店舗、海外(台湾)直営2店舗)を中心に、ラーメン業態「さわ田」も展開している。「牛かつもと村」のメニューは1種類で、高級感あふれる店舗と和食風の接客サービスにより、手ごろな価格で牛かつ料理を楽しむことができる。2024年6月期のグループ売上高は4,958百万円、営業利益は738百万円、EBITDAは777百万円だった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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