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【注目トピックス 日本株】ラキール Research Memo(2):アプリケーションの開発・運用プラットフォームを提供

*12:02JST ラキール Research Memo(2):アプリケーションの開発・運用プラットフォームを提供
■会社概要

1. 会社概要
ラキール<4074>はアプリケーションの開発・運用を支援するLaKeel事業を展開し、ユーザー企業のデジタル化・DX推進を支援している。主力製品は開発・運用の基盤となるクラウド型デジタルプラットフォームLaKeel DXと、LaKeel DX上で稼働するAPPS※で、ユーザー企業はLaKeel製品を使用することで、大手事業者の提供するクラウド上で連携可能な独自のアプリケーションを開発・運用できる。同社はこのほか、LaKeel製品に関連したシステム開発や保守サービスも手掛けている。LaKeel DX及びAPPSはマイクロサービス技術を活用した同社独自の開発手法を採用しているため、ユーザー企業は、自社の業務に合ったシステムを短期間で開発できる。しかも、部品としてのAPPSを更新することでアプリケーションを最新の状態に保てるため、システムは陳腐化することなく長期間継続して利用できるというメリットがある。

※ APPS(Applications):通常はデバイス上などで動作するアプリケーション一般のことだが、この場合は部品を組み合わせて開発した同社のアプリケーションを指す。

ところで、マイクロサービス(マイクロサービスアーキテクチャ)とは、アプリケーションを開発する技法の1つで、小さなサービスを部品としてクラウド上で組み合わせることで、1つの大きなアプリケーションやサイトを構築することである。アプリケーションを異なる小さなサービスに分割することで、それぞれのアプリケーションの理解や開発・導入がより簡単に進むようになる。また、レガシーシステムでは保守や再構築に高度な技術や多額のコストが必要だったが、マイクロサービスは部品の集まりのため随時更新ができるうえ、更新によってアーキテクチャが陳腐化する懸念がなくなるので、コスト面のメリットも大きい。このため、大企業を中心に導入が進み始めたところで、今後広がっていく技法といえるが、基幹システムや投資の考え方を大きく転換する必要があることから、現状は導入を躊躇している企業が少なからずあるようだ。そのうえ、同社のようにマイクロサービスに対応できるシステム開発企業が少ないため、まずは供給サイド、需要サイドともに参加者が増え、それが市場の活性化へつながっていくことが期待されている。

2回のMBOを経てLaKeel DXを開発
2. 沿革
現代表取締役社長である久保努氏は、2005年6月にMBO※によってシステム開発を行う(株)イーシーワンからシステム・サービス部門を受け継ぎ、(株)レジェンド・アプリケーションズを設立した。2011年9月に(株)ワークスアプリケーションズグループ入りし、2012年8月にメッセージングツール(現 LaKeel Messenger)、2013年9月にはBIツールLaKeel BIをリリースした。2017年11月に2回目のMBOによりワークスアプリケーションズから独立したことを機に、システム・サービスからマイクロサービスアーキテクチャを概念にした製品サービスへ業態を転換、2019年5月に LaKeel DXとLaKeel Appsをリリースし、同年10月には商号を現社名のラキールに変更した。その後は、2021年7月に東京証券取引所マザーズ(現東証グロース市場)へ上場し、成長を続けている。

※ MBO(Management Buyout):M&Aの手法の1つで、経営陣(マネジメント)が自社の株式や事業部門を買収して会社から独立すること。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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