ずぼらエンディングノートに記しておく遺言書の「下書き」
エンディングノートはおいおい更新すればいい
さらにエンディングノートを全文手書きにし、自筆の日付と署名を入れて捺印すれば、遺言書の土台になる。
相続・終活専門の弁護士・根本達矢氏が言う。
「もちろん、遺言書として効力を持たせるには不動産の自治体名だけではなく地番や家屋番号といった詳細を記す必要があります。ですが、それはおいおい更新していけばいい。エンディングノートを遺言書の土台にしてしまうことで時間短縮になります」
遺産分割の指示は「相続人で仲良く分けなさい」といった曖昧な表現を記すと無効になりやすいため、「不動産は妻に、預貯金は長男に分ける」など、分け方については明確に書くことを心がける。
生前整理をすることで、「これからの生き方の整理にもつながる」と根本氏は続ける。
「生前整理は『死』を連想させるため避ける人が多いですが、これまでの人生を整理することで、これからの生き方を考えるきっかけになります。その結果、『お金を残さずに使い切って死ぬ』という考えに至ってもいい。これから先どう生きたいのかを明確にするためにも、生前整理は不可欠なのです」
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※週刊ポスト2025年4月11日号