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【オープニングコメント】中小型株や個別に材料のある銘柄などにシフト

*08:38JST 中小型株や個別に材料のある銘柄などにシフト
 31日の日本株市場は、ギャップダウンで始まり、その後の底堅さを見極める相場展開が見込まれる。28日の米国市場は、NYダウが715ドル安、ナスダックは481ポイント安だった。トランプ米政権の関税への警戒に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)が注目する2月の米個人消費支出(PCE)統計で、PCEコア価格指数が予想以上に加速したため、インフレへの警戒が高まった。さらに、ミシガン大消費者信頼感指数が2年ぶりの低水準に落ち込んだほか、期待インフレ率が上昇したため、スタグフレーション懸念も強まり、売り圧力が強まった。シカゴ日経225先物は大阪比630円安の36380円。円相場は1ドル=149円40銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで36300円まで売られ、安値で取引を終えている。大幅な下げに対して、朝方は裁定解消売りが入りやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが指数を押し下げる形になりそうだ。先週末の日経平均株価は一時下落幅が900円を超える場面もみられたが、本日も大幅に下落して始まることで、センチメントを冷ますことになろう。

 日経225先物は、ナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σに接近してきた。
日経平均株価の-2σは36500円辺りに位置しており、同水準での底堅さがみられるかを見極めたいところである。トランプ米大統領は4月2日に相互関税を導入するほか、3日にはすべての輸入車に25%の関税を課す。政府間における今後の協議などの動きが意識される。関税に対する警戒から大きく売られており、相互関税の発表後はアク抜けの動きも意識されてくる可能性はある。

 そのため、売り一巡後は冷静に下値を拾う動きが入りやすいほか、売り方についてもいったん買い戻しによってポジションをニュートラルに近づけることも考えられる。楽観視はできないものの、関税の影響を避ける狙いからディフェンシブ系にシフトする可能性もあるだろう。また、中小型株や個別に材料のある銘柄などには、個人投資家による値幅取り狙いの動きが意識されよう。

<AK>

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