*14:10JST ドラフト Research Memo(10):2024年12月期の配当は前期から倍増
■株主還元策
1. 配当政策
ドラフト<5070>は、企業価値向上施策の一環として株主還元の強化に注力しており、2025年2月に配当を7.0円から12.0円へと大幅に引き上げると発表した。これは、過去最高益の達成を背景に、株主資本配当率(DOE)約3%を維持しつつ、安定的な利益創出と株主還元のバランスを取る意図がある。今後も、同社は基本方針に則った配当方針を継続する考えであり、業績の成長とともに安定した配当政策が期待される。
2. 時価総額
同社は2026年12月期の時価総額目標を150億円と設定し、その達成に向けた成長戦略を推進している。時価総額は純利益×PERで決まるため、持続的な利益成長と市場評価の向上が重要な要素となる。まず、純利益の成長については、2026年の売上高目標145億円、営業利益率9%を達成することで、収益の最大化を図る方針である。中期経営計画では、プロポーザルプロジェクトの拡大やブランド価値向上により、高収益案件を獲得し、収益基盤を強化する戦略を掲げている。次に、PERの向上については、投資家の期待を高めるために、ブランド価値の向上や事業戦略の実行に注力する。2023年12月期末の時価総額は71億円(PER13.8倍)となったが、2024年12月期末には62億円(PER9.6倍)に減少しており、この傾向を改善するため、配当政策の変更や増配を実施し、株主還元を強化している。今後、150億円の時価総額達成には、継続的な成長と利益の拡大、現中計戦略の実施による当社グループのブランド価値向上が不可欠である。収益基盤の拡大と株主還元の充実を両立させることで、企業価値向上を目指す。
3. 株主優待制度
同社は、2025年12月期も引き続き株主優待制度を設けている。毎年12月末日の株主名簿に記載・記録された保有株主を対象とし、保有株式数に応じて同社がデザインしたQUOカードを贈呈する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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