*16:37JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米相互関税見極めも不透明感でドル買い後退
1日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米相互関税の行方を見極めつつ、米金利高に振れればドル買い先行の見通し。ただ、米経済指標は低調な内容が予想され、減速懸念が強まればドルを下押ししそうだ。
トランプ米大統領は相互関税の導入を前に「全世界の国・地域が対象になる」と述べ、世界的な通商摩擦とその影響への懸念から、この日は米金利高・ドル高に振れた。ユーロ・ドルは1.0830ドル付近から1.0780ドル台に下げ、149円半ばから150円20銭台に浮上。本日アジア市場で米10年債利回りの低下を背景にドル売り地合いに振れた。また、前日急落した日経平均株価は上げ幅を縮小し、円売り後退でドル・円は150円を割り込んだ。
この後の海外市場は米トランプ政権の相互関税の行方をにらむ展開。4月に入り前日までの3月末特有のフローが一服するなか、引き続き米金利高・ドル高に振れやすい。半面、今晩発表の米経済指標でISM製造業景況指数とJOLTS求人件数は前回から悪化が予想され、スタグフレーションへの警戒感によるドル売りも想定される。一方、今週末に予定されるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が注目され、追加利下げに慎重な姿勢を見込みドルは売りづらい面もある。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・3月消費者物価指数(予想:前年比+2.2%、2月:+2.3%)
・18:00 ユーロ圏・2月失業率(予想:6.2%、1月:6.2%)
・23:00 米・3月ISM製造業景況指数(予想:49.5、2月:50.3)
・23:00 米・2月JOLTS求人件数(予想:765.5万件、1月:774万件)
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