「ケチは恥だが役に立つ」――。これは庶民にとっては切実なる気持ちであろう。この言葉に賛同するネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、実生活における具体的なケチライフハックを紹介する。少しずつのケチを続けることにより、貯金は着々と貯まり、少しずつ人生はラクになるものだと同氏は語る。
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私は自分に関することについては多分相当ケチです。他人と一緒の時はおごったりもしますし、その人がグリーン車に乗りたがったら私も当然付き合います。「これ、家賃5日分だぞ!」みたいな料理店にも誘われたら行きます。人間関係がかかわる時は、ケチにはならないようにしているのですが、自分一人がかかわる場面ではケチでもいいです。以下、私がケチってる部分を紹介します。
【1】家具はもらうか安く譲ってもらう
3月は引っ越しのシーズンですが、家具の処分に困っている人は多いもの。フェイスブックやネットの掲示板でも家具の「お譲り」は展開されているのではないでしょうか。引っ越すから処分したいだけであり、その持ち主にとっては満足がいく家具だったのかもしれません。粗大ゴミに出してカネを払うぐらいならば、タダで引き取ってもらいたい。軽トラックをレンタカーで借り、大量に引き取るというのはアリです。私の場合、事務所の本棚、椅子、机はすべて知り合いの大学の先生が別の学校に移る際、タダで譲ってもらいました。
所詮家具なんてもんは自分と家族しか見ないもの。「北欧家具に囲まれたボクのハイライフ、ウフッ」みたいなことを言う趣味がない場合、誰かが使った家具を使っても問題なんですよ。「お客さんが来た時に恥ずかしい!」なんて言うかもしれませんが、それほど社交的でもない家族の場合、客が家に来ることなんて年に3回ぐらいですよね。他の362日は自分と家族だけがその家具を見るのです。これで家具代を浮かせられます。