関税パニックの後には市場を上昇させる減税策も
株式投資で億超えの資産を築いてきた“億り人”たちは、先の展開を見越し、「今が割安になった“お宝銘柄”の仕込み時」と捉えて動き出している。1.5億円超の資産を築いた「Bコミ」のハンドルネームで知られる坂本慎太郎氏(こころトレード研究所所長)は、次のような見方をする。
「関税ばかりに目を奪われると状況を見誤りかねない。トランプ氏は大規模な『法人税減税』を打ち出そうとしていて、これは米国企業にとってプラスに働くことは間違いない。関税などにより米国での物価上昇も見込まれますが、それに伴って株などの資産価格も上昇するのがセオリーなので、いずれは株価上昇を伴うと考えるのが自然でしょう。そこまで見越せば、下がったところは優良銘柄を押し目買いするチャンスといえます」
関税パニックの後に、バズーカのような衝撃をもって市場に上昇気流をもたらす減税策が待っているとする見方だ。
「割安成長株」投資で元手250万円を2億8000万円超に増やしているサラリーマン投資家の弐億貯男氏も、この間の乱高下に「不安は感じなかった」という。
「もともと私は関税の影響を受けにくい内需系の割安成長株に中長期投資するのがメインなので、相場全体が急落しても、それは連れ安で、すべての企業の業績が悪化したわけではないと冷静に受け止めてジタバタせずに済みました。
むしろ安いとみて新規の銘柄を買ったり、保有銘柄を買い増したりしました。保有銘柄のなかには『逆行高』を演じて含み益が大きく膨らんだものもあり、次なる柱が育ってきて安心できる状況になっています」
世界中が関税ショックに右往左往するなかでも、「安心」とまで言える状況が作れるというのだ。