*07:29JST NYの視点:米5年債入札でも外国資本の買い意欲後退示唆、米資産を巡る懸念も根強い
米財務省は700億ドル規模の5年債入札を実施した。結果で最高落札利回りは3.995%と、テイルはマイナス1ベーシスポイント(bps)。過去6回入札平均はプラス0.1bpsだった。応札倍率は2.41倍と、過去6回入札平均の2.4倍を上回り需要は強かった。一方で、外国中銀や大手機関投資家を含む間接入札者の比率は64.0%。過去6回入札平均の70.2%を下回った。入札事態は国内需要が豊富で良好な結果となったが、2年債入札に続き、外国資本勢に人気の高い米5年債入札でも外国資本の買い意欲の低迷後退が示唆された。
トランプ大統領は連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長を解任する意向はないとしたほか、ベッセント財務長官が米中関税が現状で持続不可能で、貿易でいずれ合意すると楽観的な見解を繰り返したため米国資産への懸念が一時緩和した。ただ、長官は米中のハイレベルでの協議はないとした。
トランプ大統領は中国とのディ―ルが中国次第で、合意したら対中関税を引き下げるとした。ただ、米国側か中国への提案はしない。中国サイドも、米国が中国に敬意を表し、態度をあらためない限り、最後まで闘う意向を変えていない。
投資会社シタデルの創設者、最高経営責任者(CEO)のグリフィン氏は、トランプ政権の貿易戦争が米国国債のフランドを汚すことになると警告した。米資産を巡るリスクはくすぶり、ドルの上値を抑制する。
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