確かに四桁の認証コードがLINEから送られてきたので、それを律儀に彼女(のなりすまし)に教えたところ、見事に私のなりすましによるLINEのIDが作られたのでした。そこから、私に対し「スマホにしたの?」「LINE始めた?」「なんか詐欺に引っ掛かってるでしょ?」といった知人からの連絡が殺到したのでした。そのアカウントには律儀にもFacebookから取得した私の顔写真が掲載されており、本人のアカウントであるという信憑性を高めていたのです。
私の場合は周囲にIT系の人が多く、この件には詳しく、たとえば起業家で都知事選出馬経験もある家入一真さんなんかは「コンビニでBitCashカード3万円分を買ってほしい」のメッセージに対し、「うんこ食ってろ!」と私のツイッターでの決めゼリフで相手を撃退してくれたのですが、高齢女性の知り合いは私の生活が本当に苦しいのかと思ったようで、次々と電話をしてきました。
その中の一人、65歳ぐらいの女性は、詐欺集団の「4万5000円分買ってくれ」という依頼に応えてしまったようです。後で聞くと、久々に私(というかなりすまし)から連絡があって嬉しかったことで、支払ってしまったようです。
彼女からは私が「なりすまし」に遭った翌日の朝、電話が来ました。
「淳ちゃ~ん、まだ来ないの?」
「えっ?」
「昨日LINEで連絡があって、4万5000円を支払って、そして今日そのお金を返しに来るって言ってたけど、まだ来てくれないの?」