OECD(経済協力開発機構)の『図表で見る教育2015年版』によると、大学や大学院などの高等教育を受けるための個人負担は、OECD加盟国平均が30.3%なのに対して、日本は65.7%。諸外国に比べると、教育費に対する個人負担が重い。
そのため年々増加しているのが奨学金の利用だ。2000年度に約69万人だった日本学生支援機構の奨学金の利用者は、2013年度には約144万人まで増加(文科省HPより)。そのほとんどが、返済義務のある「貸与型」の奨学金で、7割が有利子だ。卒業すると返済が始まるが、滞納も増えており問題となっていた。
そこで2018年度からスタートするのが、返済不要の「給付型」の奨学金だ。進学先や下宿の有無などに応じて月2万~4万円を支給する。親などが住民税非課税の世帯の子供で、1学年2万人が対象。今年の春から高校を通じて、希望者を募る予定だ(児童養護施設出身者など一部は2017年度から先行実施される)。
※女性セブン2017年3月30日・4月6日号