ラクス(3923)市場平均予想(単位:百万円)
企業概要
同社は「IT技術で中小企業を強くする」をミッションに、IT技術の面で、中小企業の業務効率化を支援するビジネスを展開しています。
展開するのはクラウドサービス事業とIT開発支援事業の2つで、クラウドサービスを強みとします。
IoTで身の回りのモノがインターネットに繋がり、モノから膨大なデータが集積されます。そのデータは人工知能の学習に活かされ、ロボットや電子機器にフィードバック、マネーもインターネット上で管理される世の中となっていきます。それは全てクラウドを介して行われるのです。世界のクラウド市場は2020年には20兆円規模に達すると予測されています。
同社は2001年からクラウドの可能性に着目し、市場をリードしてきました。
中でも同社が展開するクラウドサービスは日常の様々な業務をサポートするサービスが中心となっています。2001年販売開始のメール共有・管理システム「メールディーラー」に始まり、今では多くのクラウドサービスを展開しています。
【主なクラウドサービス】
2001年:「メールディーラー」
市場シェアNo.1を誇るメール共有・管理システムです。
2007年:メール配信サービス「配配メール」
2008年:Webデータベース「働くDB」
2009年:経費精算システム「楽楽精算」
導入社数No.1、爆発的な成長を遂げています
2011年:メール配信システム「クルメル」
2013年:WEB請求書発行システム「楽楽明細」
これらのクラウドサービスは、大企業でも活用されるような内容でありながら、中小企業でも安心して利用できる価格(3万円など)で提供されています。
そのため数名の小規模企業から、10万人を超える巨大企業まで幅広い企業に利用されるようなり、これまでの導入社数は延べ40,000社を越えます。
ポイントは、中心となる導入顧客層が中小企業であるところです。中小企業は日本に約400万社存在すると言われていますが、資金力や人材面の問題からIT化はあまり進んでいないのが現状です。
注目ポイント
同社は、主に中小企業を対象に、業務効率化に貢献するクラウドサービス事業と、IT人材の派遣事業を展開しています。強みのクラウドサービスは、具体的には、問合せメール管理、メルマガ配信、売上や契約の管理、交通費精算や経費精算など、日常の様々な業務をサポートするサービスです。
同社の業績は、16期連続増収15期連続黒字を達成しており、17/3期はこの記録を更新する見込みです。
クラウドビジネスは継続率の高いストックビジネスであるので、右肩上がりの売上成長が可能なモデルです。また、固定費が増えにくいので売上成長以上に利益が加速度的に大きくなる特徴を持っています。
同社の収益構造は9割がストック売上で構成されており、年度の後半に向けて売上が逓増していきます。そのため現在の進捗率73.2%から考えると、通期業績は計画を上振れる可能性が高まっていると考えられます。
実質無借金経営、自己資本比率80.2%、現金は総資産の5割を構成しているキャッシュリッチ企業です。そのためM&Aを含めたアライアンス計画の進捗も注目されるところだと思います。
PERが高めですが、利益成長が著しい成長企業に見られる現象として捉えてよいかと思います。
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