中国で深セン経済特区、上海浦東新区に匹敵するインパクトのある新区設立が決まった。国家クラスとしては19番目の新区だが、中国共産党中央委員会、国務院の双方から承認、発布される新区としては初めてである。
新華社は4月1日、「中国共産党中央委員会、国務院は先日、河北雄安新区の設立を決めたと通知した。これは習近平同志を核心とする中国共産党中央委員会が打ち出した重大な歴史的戦略プロジェクトであり、深セン経済特区、上海浦東新区に次ぐ全国的な意義を持つ新区である」と伝えている。
複数のマスコミ報道によれば、河北省雄県、容城県、安新県やその周辺地域が新区に指定される。これらの地域は、北京から120km、天津から110kmの距離にある。ちなみに、北京、天津間は121kmである。まず、正三角形に近い三角形のそれぞれの頂点に特色ある経済発展都市を作り出す。その後、それぞれの頂点から同心円状に発展領域を広げていき、点から面へと成長を加速させる。それが、北京・天津・河北省一体化発展戦略の推進に繋がるといった考え方である。
北京市は現在、人口過密地域となっている。慢性的な住宅不足が発生しており、住宅価格の急騰に悩まされている。それを解消するモデルケースとして今回、開発が進んでおらず、成長余地の大きい同地区での新区設立が決定された。