田代尚機のチャイナ・リサーチ

中国で河北雄安新区設立へ、北京・天津・河北省一体化戦略が進展

 習近平国家主席は雄安新区建設計画における突出した7つの重点任務として、以下の7点を指摘している。

【1】環境に配慮したスマートシティを建設する
【2】優美な生態環境を作り上げる
【3】ハイテク産業を発展させる
【4】質の高い公共サービスを提供する
【5】高速で高効率の交通網を発展させる
【6】体制メカニズム改革を推し進める
【7】全方位的な対外開放を行う

 雄安新区のイメージをキーワードで表せば、スマートシティ、効率的で最新の交通システム、風光明媚な生態環境、規制の少ない自由都市、対外開放都市、ハイテク産業集積地……といったところだろうか。

 供給側については、共産党が最重要政策の一つとして進めるのであるから、資金調達も含め、計画倒れになる可能性は低いかもしれない。問題は需要側である。だれがこの新区に進出するのであろうか?

 共産党がグリップできる国有企業だけではなく、民営のハイテク企業、新興企業や、技術力の高いハイテク型外資企業などに参入してほしいところだが、そうした企業が果たして積極的に新区に進出しようとするだろうか?

 共産党が直接発展に力を入れる新区である。インフラ面、行政面を含め、事業環境の質は高いであろう。問題は進出コストである。

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