負債から資産を引いた純債務は約440兆円で他の先進国と遜色ない。日本が破綻寸前というのは、消費税率を上げたい財務省のプロパガンダに過ぎない。無税国家のポイントは930兆円の政府資産だ。これを有効に活用すれば、“夢の国”の実現に近づく。
実際、世界には政府保有資産を統合し、独立した専門家がそのファンドを運用する国や都市がある。中でもシンガポール政府傘下のファンド「テマセク」は1974年の設立以来、平均18%もの利益を生み続けている。
仮に日本の資産930兆円をシンガポール並みの利回りで運用し、その半分を国民に還元すれば、年間の還元額は現在の税収を上回る84兆円になり、即座に無税国家が実現する。
国の大切な資産を市場で運用することに批判があるかもしれないが、現に世界の国や都市のほか、ノーベル財団なども資産の一部をファンドに回して大きなリターンを得ている。
また国の資産のうち、前述の「公共用財産」は約192兆円ある。財務省は「これらは収益を生まないので買い手がない」と主張するが、間違いだ。
イタリアは高速道路を保有する企業を民営化して株式を売却したが、サービスには影響しなかった。日本の高速道路は民営化されたが全株式を日本政府が保有したまま。イタリア同様、市場で株を売却すれば大きな利益を得ることができる。一般国道や堤防も所有権を証券化して売ればいい。
2015年9月末で16.6万戸ある国家公務員住宅は“超優良物件”だ。都内一等地にある国家公務員住宅や議員宿舎を片っ端から廃止し、高級マンションにして運用すれば家賃収入ががっぽり入る。