今年2月に発表された総務省の家計調査によれば、2016年の1世帯あたりの携帯電話の通信料は2015年の9万1306円から5000円ほどアップし、平均9万6306円と過去最高を記録した。通信料は年々右肩上がりで支出の割合を増し続けており、2015年には、総務省による通信料値下げ改革が始まったが、その効果はまだ現われていないようだ。
一方で、大手キャリアから通信設備を借り、独自の通信サービスのみを提供する“格安スマホ”ことMVNO(仮想移動体通信事業者)サービスの契約数は、昨年末時点で1485万件(前年同期比+27.7%)と増加している。では“格安スマホ”は、どれほど安いのか。大手キャリアのプランと比較してみよう。
データ通信料だけなら格安スマホがお得
大手キャリアプランでは、最小のデータ定額1GBではauとソフトバンクが2900円、ドコモは1GBプランがなく2GBプランで3500円(価格はすべて税抜き)。一見ドコモが割高に見えるが、auとソフトバンクには端末購入に伴う割引サポートがつかないという注意点がある。ヘビーユーザー向けの30GBでは、各社8000円だ。
対して、格安スマホ。キャリア同様に大容量プランと通話定額プランのあるOCNモバイルと楽天モバイルで比較してみよう。OCNは月コース最小の3GB(データ通信専用SIM、SMSなし。以下同)で1100円、楽天モバイルは3.1 GBで900円だ。30GBだとそれぞれ6050円、5450円となる。
ヘビーユーザーはもちろん、ライトユーザー層にはよりお得感が増す結果となった。次に、先に示した通信料に音声通話プランを加えた場合どうなるのか。