田代尚機のチャイナ・リサーチ

北朝鮮情勢緊迫化でも韓国株価が続伸のなぜ

 韓国ソウルでは、住民が避難しているといったような話は聞かない。韓国市民は、韓国や中国の同意がない限り、アメリカは先制攻撃を行うことができず、両国はそれを受け入れることはないだろうといった考え方が強いのかもしれない。また、北朝鮮についても、先制攻撃を仕掛けることは自爆に等しく、そんなことはしないといった考え方もあるのだろう。

 韓国以外の市場についてみても、4月中旬以降24日(日本時間)までの株価の動きを見る限り、アメリカ市場ではNYダウはやや弱含みだが、NASDAQはむしろ上昇している。東京市場では日経平均株価は17日の場中で記録した18224.68円を下値に自律反発している。下げが目立つのは上海総合指数であるが、こちらは当局による資産バブルへの警戒が強まったことなど、特殊要因によるところが大きい。

 株式投資を考える上で、北朝鮮情勢に関するマスコミ報道については、少し冷静になって影響を考えた方がよさそうだ。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサル ティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」、メルマガ「週刊中国株投資戦略レポート」も展開中。

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。