購入時には、取引所にアカウントを作成し、そこに銀行から購入資金を振り込んでおく必要がある。そのためには、氏名・住所のほかに、メールアドレスや携帯電話番号、銀行の口座情報などを、取引所のサイトに入力しておかなければならない。
購入したビットコインをリアル店舗での支払いに使うためには、スマホアプリの「ウォレット」に移動させる。ビットコイン用のウォレットは数多く出ているが、やはり、購入した取引所のウォレットが使いやすい。具体的な支払い方法は、店頭でアプリを起動させ、提示されたQRコードをスマホで読み取って、ビットコインを送金する、という手順となる。なお、代金は支払い時の交換レートが適用される。
地政学リスクがある時は仮想通貨の強みを発揮
利用の際の注意点としては、なんといっても適用レートの変動だろう。取引自体は為替と酷似しているが、変動はかなり激しい。特に大きなニュースがなくても、1日で4~5%動くことは頻繁にある。したがって、取引に慣れるまでは多額の資金を投じることは避けるべきだ。加えて、基本的にビットコインの購入や現金の入出金には手数料がかかり、リアル店舗での支払いに利用しても、クレジットカードのようにポイントが付くことがない点にも留意しておきたい。
ここ1年間のビットコインの対円レートは、ほぼ右肩上がりだ。昨年4月には1ビットコインは4万円台だったが、前述のように足下では15万円に達している。特に、4月に入ってからは、一本調子の上昇が続いている。その背景には、北朝鮮問題といった地政学リスクの高まりが影響しているとも考えられる。特定の国・政府が発行していないという仮想通貨の強みが発揮された格好だ。資産運用における通貨分散をおこなう上で、今後は有力な選択肢となる可能性も十分ある。