「黄金比率」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 自然界に存在する、人間にとって最も安定し、美しい比率のことですが、フィボナッチはその黄金比率を利用してチャート上の節目となる価格を割り出すテクニカル指標です。
もう少し具体的にお伝えすると、上昇(下落)した値幅に対して23.6%、38.2%、50%、61.8%、76.4%といった価格水準で“押し(戻し)”が発生する可能性がある、という考えに基づくテクニカル指標です。
ランダムに動く相場で黄金比率は有効なのか?
そして日銀がETFを買い入れた価格を見ると、フィボナッチの節目となる価格と一致することが多いのです。
例えば4月を振り返ると、4月11日から14日、毎日のように700億円以上の資金を投入してETFの買い入れをしていましたが、日経平均株価におけるフィボナッチの節目となる価格とほぼ一致しているように見受けられました。
もちろん、常にフィボナッチの節目となる価格でETFを買い入れしているというわけではありませんが、上記のようにフィボナッチの節目となる価格帯で買いが入っているのは、偶然とは思えません。
さて、日銀のETF買い入れと、フィボナッチの関係についてお伝えしてまいりましたが、フィボナッチは数百億円の資金を持たない私たち個人トレーダーが使用しても有益なテクニカル分析なのでしょうか? もちろん私は絶対的に、有益だと考えています。