甲子園球場の近くに住んでいるAさん(80代・無職)は、『アキッパ』を利用して余ったスペースを貸出している。
「このサービスのチラシを見た息子が申し込んでくれました。春夏の“甲子園”の試合で駐車場の需要が高まり、月5万円ほどの収入に。1台分のスペースを貸しています」(Aさん)
一方、沖縄で、家電など個人の物の貸し借りを仲介する『モノシェア』を立ち上げた浦崎共行さんはこう語る。
「お裾分けを意味する“ゆいまーる”という言葉が根づく沖縄でも、地域の繋がりが薄れつつあります。東日本大震災をきっかけに、物の貸し借りを通じて人と人を繋げたいと思って始めました」
利用は、アプリに登録後、借り手はネットで予約を行い、貸し手の承諾を得たら、県内に3か所ある受け渡し場所に双方が足を運ぶシステムだ。
「それぞれがスタッフと受け渡しするため、貸し手と借り手は直接会いません。ですが、オーナーが手紙をつけたり、借りた側がお礼の手紙を返すなど、心温まる交流をするかたも」(浦崎さん)
最近では、普段使わない物を有料で倉庫に保管する間、貸し出すサービスも開始。場所柄、観光客の利用も多く、沖縄滞在時にのみ使う子供用のゴルフクラブを預け、不在時は貸し出すオーナーも。預かる際には傷などを確認して写真に残し、難点がある場合は事前に申告してもらうため、トラブルも回避できている。