1日の合計の食費が598円だったのです。いや、厳密に言うともう少し多い。朝食ではカップラーメンにワカメやネギや玉子を入れたりし、ハンバーガーにはレタス、ベーコン、スライスチーズを挟み、マスタードとマヨネーズを加えたりしていました。さすがに自分自身、栄養が足りないと思っていたのでしょう。
1973年生まれの私にとって、マクドナルドのハンバーガーは実は「ハレの日のご馳走」でした。1個210円という時代が続き、もともとカップラーメンより高かったからです。1980年代後半、「サンキューセット」という390円のセットが出てようやく普通の食べ物になりましたが、210円時代を経験しているだけに、59円や65円でハンバーガーが食べられるというだけで、大喜びし、1回に10個買って2個食べた後、残りの8個は冷凍し、次の4日分の昼食にしていたのです。
しかしながら、明らかに野菜の量が足りません。こんな食生活を続けていたところ、体に異変が起き始めます。肥満になるとかそういったことはなかったのですが、全身にぶつぶつができてしまったんですよ。本当に顔を除く全身で、首から腹、腕、脚、背中などすべてに直径7mmほどの無数のピンクのぶつぶつができ、身体中が「点字ブロック」のようになってしまいました。そしてとにかくこれが痒い!
アフガニスタンと渋谷・ボロアパートの違い
友人と会おうものなら、「ギャー!」と叫ばれ、「お前、何か伝染るんじゃねぇ? こっち寄るな!」などと言われるほどでした。とにかく不気味なぶつぶつだらけになってしまったのです。当時住んでいた家賃3万円の部屋にダニが大量発生したのかと思い、バルサンを焚いたりもしたのですが、特にダニの大量の死骸が見つかるわけでもない。