しかし、最近トルコに行かれた方が「心配するようなことは何も無かったですよ」と教えてくれました。また、日本の各旅行会社もトルコツアーを企画していてその広告をよく見かけます。こういったことからトルコ情勢は落ち着いてきている、ということがうかがえるのではないでしょうか。本当に危険だったら日本の旅行会社はツアーを企画しないはずですから。
ローザンヌ条約に密約があった?
さらに言うと、これから数年後トルコ経済が飛躍的に伸びる可能性も大いにあります。その飛躍を予測する根拠となるのは、「ローザンヌ条約」です。
「ローザンヌ条約」と聞いてもあまりピンとこないかもしれませんので簡単にお伝えしておきましょう。
第一次世界大戦でトルコは敗戦国となり1920年に「セーブル条約」が、トルコと連合国との間に結ばれました。しかしその後、1923年にトルコの主権を大幅に回復するための条約として「ローザンヌ条約」が結ばれます。例えば、治外法権の撤廃などが盛り込まれました。
実はこのローザンヌ条約には「今後100年間、地下資源を開発しない」という明文化されていない密約が存在すると言われています。そして、トルコは、周辺に豊富な石油が眠っていることが分かっていながら、この条約を遵守してこれまで地下資源の開発を行ってきませんでした。