その後も、下階の住人から生活音に対する苦情を受けたKさんは、これ以上この状況が続くと、深刻なトラブルになりかねないと感じていた。
「下の住人もかなりストレスを感じていたみたいです。とはいえ、私としてもできるだけ音を立てないように努力をしていたので、なんとも難しい状況でした。たとえば、弁護士さんに間に入ってもらって、解決するということもできたとは思うのですが、賃貸だったこともあり、そこまでして住みたいかといわれればそうでもないということで、引っ越すことにしました」
多少の出費があったものの、引っ越してよかった
トラブル解決にかかる費用よりも、引っ越しにかかる費用のほうが安いと判断したKさん。
「そのマンションに入ってから約1年10か月で引っ越してしまいました。2年契約だったので、想定よりも早い引っ越しということになります。イレギュラーな引っ越しだったということで、費用はできるだけ少なく抑えたかったので、引っ越し業者さんとの交渉は強気で頑張りましたよ。最初の見積もりは12万円くらいだったんですが、最終的に7万円でお願いできました」
多少の出費はあったものの、引っ越してよかったとKさんは語る。
「もしも自分が引っ越しをしなかった場合、たとえば私が下の階の住人の引越し費用を負担することになったり、あるいは迷惑料を払わされたりといったことになっていたかもしれません。弁護士さんに頼んで解決するにしても、お金も時間もかかる。そういうトラブルをに対するストレスを考えたら、早い時期に引っ越してよかったと思います。そもそもこっちが騒音の原因になっているのだから、相手側と争ったところで反論しづらいというのもありましたし」