とはいえ、家電などの場合はネット通販のほうが実店舗よりも安いというケースも少なくない。
「たとえば、ネット通販よりも実店舗のほうが3000円高かった場合、3000円多く出してもいいと思うくらい、その商品がほしいのか、ということを熟考します。もしも3000円高くてもその場でほしいと思ったなら買うし、3000円高いなら要らないと思ったなら買わない。このルールに従うと、自然と必要なものしか買わなくなって、無駄遣いしなくなるんです。それにこれならネット通販より高い価格で買っても損したとは思わないですね」(Aさん)
ATMでは「1回5万円おろす」ルールで無駄遣い阻止
30代の女性会社員Bさんも現金派。ATMを使う際に自分なりのルールを設けているという。
「基本的にATMを使うときは、1回に5万円を下ろすことにしています。必要な金額が1万円であっても5万円下ろし、財布の中に2万円入れて、残りの3万円をタンス預金に回すんです。そして、財布の中身がなくなったら、基本的にはタンス預金から補充します。ただ、外出先でお金が必要になった場合は、タンス預金が残っていても5万円を下ろして、あまった分をタンス預金に回します」
Bさんは、以上のようなルールを実行することが、結果的に節約につながっていると感じている。
「なんとなく“タンス預金がゼロになったらおしまい”みたいな感覚になるんですよ。だからタンス預金の残高が少なくなってくると自然と無駄遣いをしなくなる。ただ、タンス預金の額が多すぎると、それはそれで大金を持っているような感覚になってしまうので、逆に無駄遣いをしてしまう。だから、タンス預金に補充する額が1回3万円というのも、適度に少なくてちょうどいいのだと思います」(Bさん)
AさんとBさんに共通しているのは、現金のみを使うことで結果的に無駄遣いをしなくなったと感じている点だ。ネット通販でいろいろな物を買いすぎて困っているという人は、思い切って現金派になってみる選択肢もあるかもしれない。