「トランプ相場」が一段落したように見えるが、今後の日本株はどんな値動きが予想されるのか。カブ知恵代表・藤井英敏氏が解説する。
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「トランプ相場」が息切れするなか、日経平均株価は2万円を目前に膠着状態が続いてきた。その要因の8割は年前半に立て続いたイベントリスクであり、残り2割はトランプ政権の口先介入による円高リスクにある。
ただし、年前半の大きなイベントリスクはほぼ通過したといっていい。フランスや韓国の大統領選挙も波乱なく終わり、日本にとって最大のリスクと見られてきた北朝鮮問題も、最悪の事態まで想定された4月を過ぎ、株式市場的には材料になりにくいものとなっている。
残る主要なイベントは、ドイツ連邦議会選挙やFRB(米連邦準備制度理事会)の資産圧縮くらいだが、いずれも年後半の話であり、市場を取り巻くイベントリスクは遠のきつつある。
そうなると気になるのは為替動向だが、当面、本格的な円安には向かいにくいかもしれない。