焼き鳥で勝負する居酒屋の売り上げは増えているが、今後不安の種になりそうなのが、喫煙環境を巡る動きだ。
厚労省が急ピッチで進めている受動喫煙防止法案は、屋内禁煙を原則とし、喫煙室の設置のみ認める方針だ。『焼鳥の鉄人』では、換気設備を生かし、喫煙可としている。店の常連であり、近隣でバーを経営する早川真琴さんは、「喫煙できる店が減るのは寂しい。一律に規制すると、トイレで吸うなどマナー違反の人が出そうですよね」と、心配する。また、店頭の表示を見て客が選べるようにすればいいという声も業界内で上がっている。
減る24時間営業、増える高齢化対策
ファミレスやファストフード店では、24時間営業の店舗が減っているが、売り上げが堅調の理由は、客のニーズに合わせ、細分化したメニューの展開にありそうだ。
『ロイヤルホスト』では低糖質パンの導入や、子供向けの低アレルゲンメニュー、離乳食など、過去にはなかったメニューが増えた。
『マクドナルド』では、ハンバーガーの作り置きをやめ、注文後に作るようになり、できたてのおいしさを味わえると好評だ。ハンバーガー1個の製造時間が技術の進化により、約30秒短縮され、廃棄ロスが減った。また、少子高齢化が進む中、『マクドナルド』ではアルバイトの応募年齢や定年に上限がないため、シニア層の活躍の場が増えている。