ポイント2:保証人は「機関保証」にしよう
奨学金を借りるためには、借り主が返済できなくなった場合に備え、「人的保証」と「機関保証」のどちらかを、申請時に選ばなければならない。
人的保証とは原則として「父母」が連帯保証人となり、おじ・おば、兄弟姉妹など4親等以内の親族が保証人となる方式。一方、機関保証は連帯保証人と保証人の必要がない代わりに、保証機関に既定の保証料を支払って保証してもらう。この場合、奨学金は、保証料が差し引かれた金額が口座に振り込まれる。
人的保証の場合、保証料がかからないが、奨学生が返済を怠ると連帯保証人、保証人の順に返済の責任を負うリスクがある。
では、どちらを選択すべきか。奨学金問題対策全国会議の事務局長で、弁護士の岩重佳治さんとファイナンシャルプランナーの大木美子さんは、口をそろえて「低所得の家庭ほど、保証料がかかっても機関保証がおすすめ」と断言する。
「奨学金の返済が困難になった場合、最後の手段は自己破産です。しかし人的保証にすると、自己破産をしたくても親や親族に迷惑がかかると躊躇してしまう。機関保証にすれば、一族共倒れのリスクは回避できます」(岩重さん)
ポイント3:利率は「固定方式」を選べ
第二種の利息付き貸与型を利用する場合のポイントが利率。「利率固定方式」か「利率見直し方式」から選ぶのだが、大木さんがすすめるのは「利率固定方式」。
「2017年度5月の固定利率は0.23%。利率見直し方式は0.01%と低いですが、世界経済の先行きが見えない今は、固定方式の方が安心です。0.23%でも、どの奨学金や教育ローンの利率よりも低いので、大きな損にはなりません」(大木さん)