予想を大幅に上回る2年ぶりの好指標
日本ではあまり知られていないかもしれませんが、実はトルコは観光立国でもあります。ただ、残念ながら近年はテロやクーデターの影響から観光客の足が途絶えていました。
しかしここ最近になって、ようやく観光客が戻って始めています。日本の旅行会社がトルコツアーを組み始めていて、新聞などでもその広告を見かけるようになりましたし、観光客が戻ってきていることがしっかりと数字としても表れてきました。
例えば、5月30日には、4月の観光客数が予想-2.6%に対して+18.1%(前年比)という結果になったことが発表されました。前年実績を上回るのは約2年ぶりのことで、ロシアや中東からの観光客が急増したとのことです。このことからも、トルコの国内情勢が落ち着きを取り戻しつつある、ということがうかがえます。
ただ、欧州や米国、日本からの旅行者数は依然として前年割れが続いているようで、まだ「トルコは危険」というイメージは根強く残っているようにも思えます。
では、トルコは本当に危険なのでしょうか? 私は「世間で思われているほど危険ではない」と考えています。まず、クーデターと言っても一部の地域で起こった事ですし、大げさに心配することではないように思います。
例えば2011年、日本で東日本大震災が起こった時、世界中で「日本経済が崩壊するのではないか」と思えてしまうくらいに大げさに報道されていたわけですが、その後、日本経済は見事に復活を遂げています。