「人によっては3000万円も必要ありません。65才以降もパートなどで働き、夫婦で10万円程度の収入があれば、公的年金で生きていけます。
大切なのは、やみくもに不安を抱えるより、まずは、自分が65才までにどのくらいの支出があるか、収支の予測表“生涯収支”を作ってみましょう。それで、目標貯蓄額に追いつかないようであれば、生活の見直しをする必要があります。早めに生活水準を改めたり、65才以上も働こうと前もって計画を立てていれば、定年後に慌てずにすみます」(林さん・以下同)
家計簿は、過去の家計を見直すもの。しかし、老後のお金を知るには、家計簿でなく“生涯収支”で、未来の予測をすることが大切なのだ。未来の予測なので「70才で海外旅行に行く」「自宅を売って老人ホームに入る」など、夢を組み込むことも可能だ。単に、老後の生活費のため、と貯めるより、具体的な目標を立てて貯めた方が、貯金のモチベーションも上がる。
「資産作りは50才からでも大丈夫。むしろ、住宅ローンや教育費の支払いが終わったこの時期こそ、貯め時なんです」
※女性セブン2017年6月22日号