日本経済で上流と下流の二極化が進む中、「脱下流」を目指すためにはどうすれば良いのか? 家計の見直し相談センター・藤川太氏は、が「貧困化ニッポン」で生き残るための運用術を指南する。
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運用というと、儲けることばかり考えがちですが、私の知っている運用上手なお金持ちは決してそうではありません。
まず自分が管理できるリスクを定量化し、数値で把握することに長けています。
たとえば1000万円の元手があって、たとえ儲かりそうな投資先を見つけたとしても、「50%の損失があり得るので100万円までにしておく」などと考え、下がった時のリスク管理から発想します。
あくまで自分の身の丈に合った運用を心がけており、そのために資金管理の方法も徹底しています。
自ら抱えられるリスク量を抑えるために、投資信託などで投資対象を分散するのはもちろん、毎月一定額を積立投資するドルコスト平均法で投資する期間を分散して、高値掴みを避けようとするなど、「転ばぬ先の杖」をいくつも用意しているのです。