この5月に起きた特筆すべき点を示すと、以下の通り。
(1)知的所有権を持つ国産大型旅客機C919が初飛行に成功
(2)世界で初めてとなる量子コンピューターの開発に成功
(3)世界で初めて連続的、安定的にメタンハイドレートガスを試掘することに成功
(4)有人潜水艇“蛟龍”号がマリアナ海溝深度6300mにおいて、1年前に設置した水回収装置を探し出すことに成功(大海に落とした針を探し出すような技術的に難しいことを成し遂げた)
工業革命以来の歴史が示すように、世界経済の舞台の中心はいつも科学技術のイノベーションを中心に移り変わっていくものである。5月の実績を見る限り、中国は世界的なイノベーションの中心に立とうとしている。
このほか、一帯一路戦略が、世界を巻き込みうまく回り始めたことなども人民日報では指摘されている。
欧米の中国経済に対する懸念については、中国が社会主義国家であること、負債の実質的な性質について、同じではない部分があることなどに注意を払った方が良いと考える。
もっとも、彼らの評価が正確かどうかということよりも、違う視点、中国経済の強い部分について、正しく評価した方が良いように思う。