Aさんが言うように西日暮里は交通至便。山手線、京浜東北線、千代田線、日暮里・舎人ライナーの4路線はもちろん、日暮里まで足を延ばせば、京成線、常磐線も視野に入る。家賃もワンルーム・1K・1DKで7.82万円と山手線の駅のなかで最安値(「LIFULL HOME’S」より)。 ちなみに同条件の最高値は渋谷駅で14.55万円。恵比寿12.85万円、目黒11.3万円となっている。
「町屋方面の東口と千駄木方面の西口では印象が違う街です。西口は開成中学・高校もあり、学生街という雰囲気で、安いのにボリューミーで美味しいおにぎり屋とサンドイッチ屋があって重宝しています。東口は小さな飲み屋街といった感じで、焼き鳥に串焼き、海鮮系といった日本料理、スペインやベトナム、中国など多国籍のお店が豊富で、ついつい梯子してしまいます。
下町らしく店主も人の良い方が多くて、すぐに仲良くなれることもあり温かい気持ちになれるので満足しています。客層はおじさんが多いですが、若い女性も一人で飲む光景をよく見かけるので、居心地が良いんだろうなと思いますね」(Aさん)
そんな古き良き香り漂う西日暮里では、駅前の再開発事業も始動しているという。
『日刊建設工業新聞オンライン』によると、再開発ビルの施設計画として、最高高さが約170~180メートルのビルが建設されるというのだ。ビルには、住宅や公益サービス、業務サービスなどの機能、イベントホールなどの文化交流機能、商業施設が入る予定。2021年度に本体着工し、2025年度の完成を目指すとしている。Aさんはこう話す。
「嬉しいような寂しい(?)ような、複雑な気持ちですね。アカ抜けないところが結構気に入っていたのですが、古くていいところと新しさが調和してくれることを祈っています」
8年後、西日暮里の街は、どう変化しているのか。