そんな彼が、2年目には8ページほどの特集を頻繁に任せてくれるようになりました。
「キミもスピード早くなってきたし、取材相手とのやり取りも慣れてきたからもっと仕事振ってもいいよね」と言ってきました。
基本、これしかありません。仕事量が単純に6.67倍になったから、年収が6.67倍になったのです。ただし、スピードは3.33倍ほどにはなっていたので、仕事している時間は2倍ほどです。
これにて年収60万円から400万円に上昇です。そして、800万円の道ですが、さすがにここでは前年の仕事を2倍にするか、あるいはスピードを2倍にするということはもはやできません。1年目のダメダメ時代から、2年目の「まぁ、普通時代」と比べて3年目に劇的に飛躍をするのは難しい。
となれば、ここでできることは自らが発注主になることです。私が仕事を取ってきて、それを下請けに出し、こちらが営業手数料(進行管理費)的な金額を取るという形になります。それを取るのはセコいという意見もありますが、なんでタダで人に仕事を渡さなくてはいけないのでしょうか。一応こちらが営業をしたわけですから、そのぐらいのカネはもらって当然です。
たとえば、雑誌の6ページ、合計30万円や、雑誌の10ページ、合計50万円といった仕事を取ってきて、スタッフィングをし、各人のライティング料、撮影料、イラスト料をこちらが編集者として支払う。自分は編集者として1ページあたり1万円を取り、ところどころ自分で原稿も書く。かくして、「ページあたり1万円」という編集料金を外注先の頑張りによって稼ぐことができるのでした。